小ミサ・ソレムニス[小荘厳ミサ曲](2)  お薦め動画とCD、楽譜と資料

ロッシーニの小ミサ・ソレムニス[小荘厳ミサ曲](2)のページです。ここにはエッセー、資料、楽譜、演奏の動画を掲載します。著作権は著者・水谷彰良に帰属し、無断転載を禁じます。事前にこのサイトのお問合せフォームからご連絡ください。

 更新記録 2025年10月30日 ── この頁を設置・公開しました。

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小ミサ・ソレムニス(Petite Messe solennelle)作品解説 

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 日本ロッシーニ協会紀要『ロッシニアーナ』第38号(2018年6月発行)に掲載したオリジナル編成と管弦楽伴奏版の最も詳

 しい作品解説──水谷彰良「ロッシーニ全作品事典 (37)《小ミサ・ソレムニス》」──の書式変更版です。

(2021年10月改訂)

お薦め動画 (演奏会のライヴ映像)  どれも名演です! 

 

レオナルド・ガルシア・アラルコン指揮、オランダ放送合唱団の演奏会ライヴ(オリジナル編成)。マリアンジェラ・シチーリア(s)、ディアーナ・ハーラー(Ms)、フィリップ・タルボ(T)、ニコライ・ボルチェフ(B)Wyneke Jordans(pf)Leo van Doeselaar(pf)Dirk Luijmes(Harmonium) 

 

2014年6月6日コルーニャのモーツァルト音楽祭におけるライヴ映像です。アルベルト・ゼッダ指揮、ガリシア交響楽団、OSG合唱団。ソリストはマリア・ホセ・モレノ(s)、ヴェロニカ・シメオーニ(Ms)、シー・イージェ(T)、ミルコ・パラッツィ(B) 註:宗教的前奏曲はゼッダ先生が編曲した管弦楽編曲で演奏されています(55:31-) 

 

https://www.youtube.com/watch?v=23kxe3tl8S8

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2008年11月ライプツィヒのゲヴァントハウスにおける演奏のライヴ映像です。リッカルド・シャイー指揮、ゲヴァントハウス管弦楽団、同合唱団、ライプツィヒ歌劇場合唱団、アレクサンドリーナ・ペンダチャンスカ(S)マヌエラ・クステル(A)、 ステーファノ・セッコ(T)、ミルコ・パラッツィ(B)  DVDあり(下記)  

 

推薦DVD 管弦楽伴奏版

リッカルド・シャイー指揮、ゲヴァントハウス管弦楽団、同合唱団、ライプツィヒ歌劇場合唱団、アレクサンドリーナ・ペンダチャンスカ(S)、マヌエラ・クステル(A)、 ステーファノ・セッコ(T)、ミルコ・パラッツィ(B)  

収録:2008年11月ライプツィヒ Euroarts 2057428 DVD-V 海外盤

 管弦楽伴奏版《小ミサ・ソレムニス》の価値を世に知らしめたのが1993年に世界初録音した指揮者シャイーで、ボローニャ歌劇場を率いた1994年の来日でも演奏している。このDVDはロッシーニ没後140周年を記念するライプツィヒ・ゲヴァントハウス演奏会のライヴで4人のソリストに若手を揃え、力のこもった演奏を繰り広げる。

 作品を熟知するシャイーはやや速めのテンポで音楽を導き、時にギアチェンジのような変化と熱気で聴き手の意表を突く。とはいえエキセントリックな演奏ではなく、常に優しさと才気あふれる表情を浮かべてオケと合唱に対峙し、合唱団員の顔にも笑みが浮かぶ。「これは抹香臭い宗教曲じゃない。晴れやかであたたかな音楽なのだ」──そんなメッセージがシャイーの全身から伝わってくる。

 音楽は中盤の「クレド」から俄然熱気を帯び、アレクサンドリーナ・ペンダチャンスカ独唱の説得力ある「クルチフィクスス」、迫力満点の「エト・レズレクシト」の前半部と晴れやかなフーガの対比も見事。続く宗教的前奏曲のオルガンも効果的で、ピアニシモで始まるフーガが巨大に膨れ上がったかと思うと即座に静謐な無伴奏の四重唱と合唱に転じ、深い感動に誘う。終曲「アニュス・デイ」におけるマヌエラ・クステルのオペラティックな歌唱としめやかな合唱の関与も、この曲にふさわしいアプローチといえる。ここはオペラ・セリアの真摯な「祈り」と同様、生きた人間の感情で聴き手に訴えかけ、「泣かせる」音楽なのだ。他のソリスト、ヴェルディ・テノールとして売り出し中のステーファノ・セッコは緊張をにじませながらも力強い声で熱演し、ロッシーニ音楽祭で活躍するミルコ・パラッツィも気品ある凛とした歌声を聴かせる。

 オリジナル編成による演奏もいいけれど、管弦楽伴奏版にのみ備わる味わいと感動の世界がある。そしてCDの音だけでは判らないのが、指揮者や歌手の表情に表れる心のさまや表現意思である。この作品を聴いて一度も感動したことのない人、傑作であると知らぬ人は、是非ともこの映像で真価にふれてほしい。

(『レコード芸術』音楽之友社、2011年4月号の拙稿より)

 

推薦CD(1)オリジナル編成

マルクス・クリード指揮、リアス室内合唱団 クラッシミラ・ストヤノヴァ(S)、ビリギット・レンメルト(A)、スティーヴ・デイヴィスリム(T)、ハンノ・ミューラー=ブラッハマン(B)、フィリップ・マイヤーズ/フィリップ・モル(pf)、諸岡亮子(ハルモニウム)

録音:2000年5月ベルリン Harmonia mundi HMC 901724 (CD)

 註:ピアノに1858年製と1869年製のプレイエル、ハルモニウムに1869年製ドバンを使用した名盤。

ミケーレ・カンパネッラ指揮&第一pf、プラハ室内合唱団 ダリーナ・タコヴァ(S)、ダニエラ・バルチェッローナ(A)、アントニーノ・シラグーザ(T)、マルコ・ヴィンコ(B)、モニカ・レオーネ(第二pf)、ダニエーレ・ロッシ(ハルモニウム)

録音:2004年8月ペーザロ(ライヴ) Rossini Opera Festival 10061 CD)

 

推薦CD(2)管弦楽伴奏版

アントーニオ・パッパーノ指揮、サンタ・チェチーリア国立アカデミー管弦楽団&同合唱団 マリナ・レベカ(S)、サラ・ミンガルド(A)、フランチェスコ・メーリ(T)、アレックス・エスポージト(B-Br)  

録音:2012年11月ローマ EMI TOCE-90255 (国内盤CD2枚組)   

 

オッターヴィオ・ダントーネ指揮、パリ室内管弦楽団、アクサンチュス(合唱団) ユリア・レージネヴァ(S)、デルフィーヌ・ガルー(A)、マイケル・スパイアーズ(T)、アレクサンドル・ヴィノグラードフ(B)、クリストフ・アンリ(オルガン)  

録音:2014年6月パリ Naïve V5409 (CD)

最新の全集版を使用した2014年6月サン=ドニ音楽祭ライヴ音源の《小ミサ・ソレムニス》。「キリエ」を聴き、その素晴らしさに圧倒される。ダントーネの導くなんと溌剌として心地よいテンポ、澄み切った合唱だろう。アクサンチュス室内合唱団なら当然だが、パリ室内管弦楽団も随所に鮮烈かつ迫力ある音響を聴かせる。スパイアーズの微笑みを湛えた「ドミネ・デウス」、銀色に輝く声のレージネヴァとガルーの相性抜群な「クイ・トリス」、ヴィノグラードフの高貴で輝かしい「クオニアム」……どれも聴き応えがある。旧態依然とした演奏しか知らぬ人は「クルチフィクスス」におけるレージネヴァの発声歌唱に違和感をおぼえ、拒否反応を示すかも。だが、筆者にとってはこれが最先端にしてベストの演奏である。                           (『レコード芸術』音楽之友社、2015年4月号の拙稿より)

 

《小ミサ・ソレムニス》の自筆譜(ロッシーニ財団所蔵。筆者撮影)、冒頭部分と第三の献辞(部分)

 

全集版:ロッシーニ《小ミサ・ソレムニス》 2013年

Petite Messe Solennelle》Edizione critica delle opere di Gioachino Rossini, III/4-5, a cura di Davide Daolmi, Fondazione Rossini, Pesaro, 2013. 3-vols.

ロッシーニ全集の新刊《小ミサ・ソレムニス[小荘厳ミサ曲]》。校訂者ダヴィデ・ダオルミによってオリジナル・ヴァージョンの成立過程が明らかにされ、管弦楽伴奏編曲の成立年と初演データも従来文献と異なっています。

ロッシーニ《小ミサ・ソレムニス》自筆楽譜ファクシミリ版 2011年

Petite Messe solennelle, Facsimile del manoscritto, Fondazione G.Rossini, 2011.

ロッシーニ財団による《小ミサ・ソレムニス》(2台ピアノとハルモニウム伴奏版)自筆譜のカラー・ファクシミリ版です。布装の外箱に収納され、内容は2頁分の解説と約130頁の楽譜複製です。「310部限定コピー」で最初の10部(ナンバーI~X)は財団と関係者用につき市販はN.1~300の300部。筆者所蔵はなんと奥付コピーナンバー5番です(Copia N.05 番号のハンコ押し)。 

 

アルベルト・ゼッダによる〈宗教的前奏曲〉管弦楽編曲 2012年

Petite Messe solennelle - Preludio Religioso, orchestrazione di Alberto Zedda, Casa Ricordi, Milano, 2012.

アルベルト・ゼッダ先生が管弦楽に編曲した〈宗教的前奏曲〉です。未出版のレンタル譜ですが研究資料としてコピーをいただきました。演奏例は上記、2014年6月6日コルーニャのモーツァルト音楽祭におけるライヴ映像をご覧ください。

初版・初期楽譜についてはこちらもご覧ください ↓ 

 ・《小ミサ・ソレムニス(小荘厳ミサ曲)》初版・初期楽譜

 

《小ミサ・ソレムニス》オリジナル・ヴァージョン初版楽譜。左上から、外表紙、ハーフタイトル頁、ロッシーニの肖像、

タイトル頁、自筆書簡ファクシミリ、総譜冒頭頁の複製、楽曲目次、楽譜の冒頭頁、裏表紙(パリ、1869年。水谷彰良所蔵) 

 《小ミサ・ソレムニス》初版総譜の外装、タイトル頁、楽曲目次、楽譜冒頭頁、初演を報じた1869年2月28日付『ラ・クロニック・

    イリュストレ』(水谷彰良所蔵) 

《小ミサ・ソレムニス》管弦楽伴奏版の初演批評集(1869年、パリ)水谷彰良所蔵

 

マインツのB.ショットの息子社による四手連弾編曲(1870年頃)、ロンドンのチャペル商会の第2版(1880年頃)水谷彰良所蔵

 

初版・初期楽譜についてはこちらもご覧ください ↓ 

 ・《小ミサ・ソレムニス(小荘厳ミサ曲)》初版・初期楽譜 

 

小ミサ・ソレムニス(Petite Messe solennelle)作品解説 

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 日本ロッシーニ協会紀要『ロッシニアーナ』第38号(2018年6月発行)に掲載したオリジナル編成と管弦楽伴奏版の最も詳

 しい作品解説──水谷彰良「ロッシーニ全作品事典 (37)《小ミサ・ソレムニス》」──の書式変更版です。

(2021年10月改訂)

 

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